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  鬱の治し方                                   2016年 826

鬱とは、心の風邪とも言われ、このストレスが蔓延する現代では誰がかかってもおかしくない症状なのです。

どんな頑健な精神の持ち主であっても、このストレスの扱いを誤ると何ともならない事態にまで追い込まれて
しまうのがこの病。

そして、心が患う症状なのですから、病院で処方してくれる薬では何としても治しようがないのが事実なのです。
恋の病は薬では治らないですものね。

そこで、この病の治し方について、ご説明しようとするのが、このテーマの目的になります。

まず、鬱の状態を見ることからです。日常の生活を振り返って見たときに、日頃起きているストレスの事象に
咥え込まれて引き摺りまわされていることにお気づきなのではないでしょうか。あたかも、麻薬中毒になった人
が麻薬にとりつかれたように。本来ストレス事象は、自ら処理してさばけているうちは問題ないのですが。
繰り返し、繰り返し、身に迫ってくるうちに咥え込まれてしまうことから大きな問題となってしまうのです。


この現象をもう少し、分析してみましょう。人間には、実在意識と潜在意識というものがあります。実在意識は、
日常過ごす中で、外の事象に対して、考え、判断し、実行していく意識です。
一方の潜在意識のほうは、心の奥底にある意識で、今までの長い間の体験や感情の蓄積が蓄えられ、実在意識の
要求に基づいて、必要なものが呼び出されて使われている、いわば心の倉庫といわれる領域です。そして、実在
意識と潜在意識の比率は、実在意識3%に対して潜在意識が97%と言われています。ですからこの潜在意識が
どれだけ重要なのかお分かりいただけると思います。


話を戻します。鬱の状態というのは、この潜在意識領域が、ストレス事象に占有されてしまい、日頃日常生活で
使われている実在意識が元気出す話をしようにも、心の倉庫にある因子がストレス要因のものばかりになってし
まっていますから、心は思えども、思い通りにならなくなってしまう状態をいうのです。

ご本人は、潜在意識領域に入れたくて、これを入れ込んだわけではないのです。ストレスという外乱が繰り返さ
れることで知らず知らずの間に入り込んでしまったものなのです。こうした鬱になられる方はまじめに対処を考
えられているため、四六時中、対処を考えられています。だから余計に潜在意識に入り込みやすいと言ってよい
のでしょう。





ここからは、どう対処していくかについて、話を進めて行きます。
いままでにお話をした、潜在意識領域がストレス因子に満たされているのですから、これをプラス因子に変えて
しまえば良いわけです。


そうは言っても、そうは簡単にいくかとおっしゃられるかもしれません。

そうです、時間をかけて入り込んだものですから、瞬時には直りません。
どうするのか。この潜在意識領域を作り変えてくれている時があります。
それは、睡眠中なのです。このときは、実在意識がお休みをして、潜在意識が働いてくれている時間なのです。

この大事な時に、今まではストレスの元を持ち込んでいませんでしたか?

寝ても覚めても考えてこそ!などという誤った観念で生きていませんでしたか?この寝る前の瞬間にまで不安や
恐怖を抱いて休めば、潜在意識領域はストレスで一杯になってしまうのは当然のことなのです。

本来、人間の生命は生き生きとして、楽しく喜びに満ちているものなのです。

ですから、寝る前は、一日の出来事は、すっかり忘れて、楽しい思いで休むべきなのです。忘れられないと仰る
かもしれませんが、そう心がけるべきものなのです。苦しいストレスも考えようですが自らの睡眠の中まで入る
権利は持っていません。自分の睡眠時間はどんなに楽しいことを考えてもそれは御自身の自由なのです。
ですから、あえて意識して楽しいことを連想してみる習慣をつけることです。恋人とデートしている時、家族で
旅行している時、なんでもかまいません。その思いをもって寝てしまう習慣をつけてみることです。
すぐではないですが、
1か月もすれば随分変わってきます。


それから、自らに暗示をかけるやり方があります。

寝る前に、自分の顔を鏡に映して、お前明日は心が明るくなる。といって寝る。これだけでも寝ている間に、
心を明るくするために潜在意識領域が作られていきます。これも
1か月やっていれば、随分と違いが出てきたこと
が分るはずです。


注意することは、自分の心の状態を観察する習慣を持つことが大事なことです。今自分はストレスに咥え込まれて
いるか否か。冷静に自分を見つめる時間を持っているか否か。こうしたことを習慣づけていくことでいつの間にか
鬱が消えてしまいます。ぜひ一度お試しください。