生物進化の歴史 2021年 3月20日
私たちが、今生きていられるのは太陽のおかげです。
太陽のエネルギーを受けて我々生命が存在し続けていられると言えます。
今この地球には、いろいろな生物が存在して互いに影響しあって生きています。生命が宿る地球ですが、その生命の
起源はいまだに解明されてはいません。わかっていることといえば、この太陽系は46億年前に形成され我々の住む地
球もその頃に出来上がったとされています。その後、8億年がたった38億年くらい前に地球上に生命が宿ったのでは
と言われています。
生物がただ1つの祖先から発達したものとして、我々生物の祖先を辿っていくと、原核生物という単細胞の生物に行
きつきます。それは、まだ地球上に酸素の無い時代に生きていました。その原核生物は核をもたず遺伝子DNAと細
胞質と細胞膜でできていました。細菌とかバクテリアといわれるもので大きさは1~5μm程度のとても小さなものです。
その中にシアノバクテリアといわれるものがありました。地球上に30億年前に発生し光合成をはじめて行う生物で、
これにより酸素と有機物が安定供給されるようになったといわれています。
時代は少し下り、20億年前位になると細胞内に核をもつ真核生物というものが生まれてきます。核内にDNAをもち、
細胞内には細胞小器官と言ってミトコンドリアや葉緑体を包含しています。このミトコンドリアや葉緑体は独自に
DNAをもっており、真核細胞形成時に、プロテオバクテリア やシアノバクテリアが共生する形でミトコンドリア
や葉緑体になったと考えられています。ミトコンドリアは酸素と栄養分からエネルギーを発生させる役目をはたし、
葉緑体は光合成によって酸素と栄養分を生成する役目をはたしています。
葉緑体は、植物のみに存在し、ミトコンドリアは、植物にも動物にも存在しています。ここから、植物と動物の働き
が大きく分かれてきたのです。植物は自ら栄養源をつくることができ、動物は、栄養源は植物が作ったものから獲得
するようになったわけです。
生物がこの地球上に生存できるための礎を作ったのは植物系統だということができるのです。
では、動物系統はというと、ミトコンドリアをもとにして飛躍的に活動の幅を広げてきたのです。
これが進化の過程なのです。
活動をより飛躍的にするために植物からの栄養分と酸素の恩恵を受けながら生きてきたわけです。
真核生物が発生発展していくなかで、内部にミトコンドリアや葉緑体を自らの細胞内に取り込ということは、この地
球で生きていく上での必然だったのだと思います。その後も生物はどんどんと進化を続けて行きます。
植物から分かれた動物は、今から5億年前に環境の変化に順応するために目を持ったと言われています。
代表的にはアロマノカリスというエビのような動物で目を獲得した時から他の動物に対して圧倒的に優位に立ったと
言われています。目の無い動物がアロマノカリスの餌食となったことは想像にかたくありません。
今、世界を騒がせているウィルスがあります。
大きさは小さい原核生物の1/10以下で0.2μmくらいでつい最近までは人類にも発見されていませんでした。
電子顕微鏡でようやく見えるようになったという生物です。
生物とは、DNAという自己再現の設計図を持ち自己増殖するものという定義だと、ウィルスは、DNAはあるが
自らでは増えることができないため半生物とも言われています。
コロナの前にはインフルエンザウィルスが同様の性格を持っています。
いろいろな生物の細胞の中に入って増殖しているそうです。
このウィルスの1種が1.7億年前に現在の哺乳類の前身であるものに感染して大流行したと言います。その影響で多く
の生物は命を落とし、生き残った哺乳類のDNAの中にウィルスが入り込み、DNAが変化して胎盤ができたのだと
言われています。
そして、その後、ほ乳類が大脳新皮質を獲得して、我々人類につながっているそうです。
進化の過程をたどってみると、我々の歴史が見えてきますし、これで進化が止まってしまうわけではありません。
これからの行く末についても大きな示唆をもらえているのです。
ウィルスだから、細菌だからと拒否するのではなく、38億年をともに生きてきた仲間として、良いものは取り入れ、
悪いものには、人類の粋を結集して向き合っていくのが、あるべき姿なのではないでしょうか。
我々人類は、思考による想像という世界を手に入れました。
これからの進化の方向も想像することができます。
ウィルスをコントロールするまでに人類は進化しています。
しかし、それが宇宙の意志に沿っているかいないかまではまだ見極めがついていません。
宇宙の意志の進化の方向を、我々の中にある想像を通して見定めていきたいものです。