命に喜びと楽しみを 2020年 7月27日
人生を生きていくうえで最も大事な事は、自己の命に対して喜びと楽しみを与えて生きていくことだと思います。
喜びを感じる時とはどんな時でしょうか?
おいしいものを食べているとき、うまいお酒を飲んでいるとき、
お金をいっぱい稼いで金持ちになったとき、好きな人と一緒にいるとき。
いろいろとあります。
でもここで自己の命に対して、どんなことがあっても喜びと楽しみを与えて生きていくと言ったらどうでしょうか。
このどんなことがあっても、ということが人生を生きていくうえで最も重要なポイントになると思うのです。
大体の喜び楽しみというものはそれを上回る健康不安や事業悪化による恐怖や心配に直面すると影をひそめて
しまうのが実態ではないでしょうか。
振り返ってみると境遇のままに、楽しんでいるのが実態ではないでしょうか。でも楽しみとはそんなものでは
ないようにしていくことが生きていく上での大事なポイントになります。
貝原益軒の養生訓に3つの楽しみが書かれています。
第一は道を行って、自分に間違いがなく、善を楽しむこと。
第二は自分の身体に病気がなく気持ちよく楽しむこと。
第三は長生きして長く楽しむこと。
富貴であっても、この3つの楽しみがないと本当の楽しみはない。
と言っています。
この3つの楽しみのなかに、どんなことがあっても楽しむことが秘められています。
まず第一の道を行って善を楽しむこととは、利他の心です。自分も楽しむためには、より人にも楽しみを与えて
あげる心を持っていればこの楽しみは尽きることがありません。ここに極意があるぞと言っています。
第二の病がなく楽しむ事とは、貪らずほどほどを楽しみとすることだと言っています。摂りすぎが結果としては
病を生じさせると言っています。腹八分に病なしとはこんなところから出ているのです。それでも楽しみは楽し
みとして味わうことはとても重要なこととなのでしょう。
第三の長生きして長く楽しむとは、まさにこの楽しみの極致であります。長生きの秘訣とは自分の命には、喜び
楽しみを多く味わせてやることです。逆の心配や悲観や恐怖を味合わせ続けるととても長生きができるものでは
ないと言っています。その結果としての長生きを楽しまないことはもったいない話なのです。
第一の道を行うことは、意識すればなんとかできる話かもしれませんが
第二の病がなくは、自分の意識ではどうにもできないと考えられるかもしれません。病や不運に見舞われたとき
には、天が今のままの生き方をしていると死に至ったり、破滅することになるぞと教えてくれているのだと考え
るべきだと先人の覚者は教えてくれています。病や不運も感謝に振りかえていくことが大事だと言っています。
第三の長生きを楽しむことも、自分で意識して長生きできるほど簡単ではないでしょう。人はいつかは死ぬもの
です。どんなことにも楽しむ心でいることが長生きの秘訣であるのだと教えてくれていますが、死ぬときはいず
れ訪れるもの。この時には、生まれる前の状態に戻っていくのだと考えることだと教えてくれています。
生まれる前は恐ろしい世界だったか?そうではないだろうといいます。
こう割り切れば、自分の命により楽しみを味合わせてやりやすくなりますよね。楽しみ多く生きましょう。