瞑想について 2016年12月31日
瞑想! 心静かに、対象と向き合う。
この状態を通じて、心の安寧を得る。
世界中の宗教は、いずれもがこの瞑想という概念を取り入れています。
向き合う対象が、自らであったり、神であったり、仏であったり、宇宙であったり、あるいは空、無念無想と
様々ではありますが、こころ静かにひとときを過ごす。
瞑想の始まりは、古代文明のインダス文明の壁画に瞑想の様子が描かれていると言いますから、4千年以上おそらく
習慣としてはもっと前から取り入れられていたものでしょう。
どの宗教も、この長い時間にわたり継承してきているのですから、この効果は人類共通のものであると言えるのだ
と思います。
最近になって、改めて瞑想の価値を科学的に見直す動きが出てきています。
もともと、人の心の安寧という価値観は定義しにくく、科学とはとても離れた対象だったものが見直され始めて
います。
人間は、もの心ついて以降、朝起きてから、夜寝るまでの間に内外の刺激に対して何らかのことを考え続けている
と言います。
その件数は、一日当たり12万件にも及ぶといいます。夜寝て何も考えない時間がなかったら、おそらく思考系統は
へとへとに疲れてしまうでしょう。
ところが最近、文化の進歩に伴ってどんどん外部の刺激が増えてきています。自然と共存していた当時に比べると
現在の刺激の量は格段に増えていると言えると思います。
パソコンゲームや深夜残業などの流れは、寝る間も惜しんでやり続けるような流れになってきています。
過剰にやった結果が、中毒や、うつ病に結びついてきます。
進歩が悪いのではなく、その流れをコントロールする力が無くなってしまったのが問題なのです。
ゲーム開発はヒット至上主義で開発されます。事業も利益至上主義で運営されているため24時間営業などという
形態も常態化してしまっています。
この流れに呑み込まれたら思考回路は休む間もなく働き続け気付けばへとへとになってしまうのは当然の結果と
いえます。
睡眠中に疲れをとっていると言いましたが、最近の大きなストレスでまともに睡眠すら得られなくなっている。
いつも睡眠が浅く、昼間のストレスに引きずられている。そうした人たちが増えてきています。
こうした世の中の流れに対して、流されるのではなく、コントロールして生きていくのが私たちが自らで自らを
守っていく唯一の方法なのです。
ここで、自らのこころを振り返って見てみましょう。日常起きている間に働いている意識と、夜寝ている間も働き
続けている意識の2通りがあるのをご存知ですか。起きている間に働いている意識は、実在意識と呼ばれるものです。
寝ている間も働いている意識は、潜在意識と呼ばれています。
起きている間は実在意識が優先されていますが、寝ている間は潜在意識が優先となります。人間はこの2つの意識を
交互に入れ替えることで思考の疲れを癒し、蘇らせているのです。現代の人達の多くは、このバランスが崩れてし
まっている。おまけに寝ている間もストレスに脅かされている。のではないでしょうか。
ご自身の生活を振り返って見てください。実在意識に負担がかかりすぎていませんか?
意識して、潜在意識領域に自らを預けいれていくのが瞑想なのです。
やり方は、心を静め落ち着いた状態で思考回路を休め、まさに睡眠している状態と同じ状態にまでもっていくこと
です。簡単にはこの状態にまではいきませんが、実在意識から潜在意識を優先させていく取り組みを続けて行くこ
とです。これだけで、自らの生活を自らのコントール下に置くことができます。そして、続けていくことでより深
い世界を開いていくことができるようになります。人間、誰にでも与えられた恩恵だとおもいます。