心が身体に及ぼす影響 2016年1月10日
肉親を心配するあまり、一日で髪が真っ白になったとか、髪の毛が抜け落ちてしまったという話を聞かれたことが
お有りだと思います。
これは誇張だとか、恰もそんな思いを表わしていると考えられる方もいらっしゃるかも知れません。しかし、これは
誇張ではなく正にそんなことが実際に起こっていることなのです。私は、先日、友人の髪が抜け落ちている光景に出
くわしました。ご自身の娘さんを心配するあまり起こった現象だそうなのです。
人間の体は、なにで生きているかというと、身体があるだけで生きているわけではないのです。身体を構成する細胞
のひとつひとつに神経が張り巡らされています。その神経が細胞に指示を与え、筋肉が動いたり、血液を循環させた
りしているのです。神経に指示を与える大部分は、自律神経と言って意識しないでも無条件に人間を生かす働きをし
てくれています。そして、思考の結果に伴い働く運動神経があります。こうして、人間を生かすもとになるのは、こ
の神経系統の大本をつかさどっている心と言われるものなのです。だから、極度に心配したり、恐れたり、落胆した
りした結果が、髪の毛にあらわれてくるのです。これは、髪の毛がたまたま見えるからわかりやすいですが、もっと
もっと、身体の随所に影響が出ていると考えるべきなのでしょう。その一例が病であり神経失調なのです。
生きている限り、いろいろな悩みの種があることは、否めませんがその中に自らの心を浸してしまうことは、正に自
殺行為につながっていると言わざるを得ません。
神経系統は、心の状態を身体にそのままに伝えていくようになっています。
どんなに悲しくても、辛くても、恐ろしくても、寝ている間、人間はそれを忘れるようにできています。
せめて寝ている間だけでも、自らの命を守ってあげるべきなのです。
怒りや、悲しみや心配が、身体に悪影響を与えるとすると、その反対の喜びや、楽しみや、わくわく感、は体に良い
影響を与えてくれる感情なのです。これが、怒らずにいられるか、これが悲しまずにいられるかと思うまえに、悲し
んでいないわずかな隙間の時間に喜びを満たしてやることが、自らを守ってやる秘訣なのです。その思いを大事にし
て眠ることが命を大事にすることにつながっていきます。
怒りや悲しみや心配が、身体にダメージを与えるのに対して、喜び、楽しみやわくわく感は、身体に活力を満たして
くれ、細胞一つ一つをよみがえらせくれるのです。これが分かったら寝る前に、こころを喜びに満たしてやることが
どんなに大事かお分かりになると思います。
寝る時だけは、囚われている心を解き放ってやろうではありませんか。
あなた、ご自身の体を守ってやれるのは、神でもなければ、あなたを生んでくださったご両親でもありません。あな
た、ご自身の心でしかないのです。
はっきり言えば、あなたご自身のこころでしかあなたご自身を救うことはできないと言って良いと思います。
心の方向が、マイナスを向いているだけで、どれだけ体を痛めているか分かりません。心が楽しみ、喜び、感動を感
じているときは、決して体に悪い影響は出てきません。
創造を仕事としている人たち、例えば画家や彫刻家には、とても長生きの人が多いのは今の世の中の現象が示してく
れています。
創造そのものが、喜びであり感動であるからです。
ご自身の生活を、創造の生活に近づけていくことは、誰にでもできる事なのです。
反面にある怒り、悲しみ、恐れを、意識して転換し、喜び、楽しみ、感動、創造の生活にできるだけご自身の心を浸
していこうではありませんか。