わかる事とできる事 2015年6月 5日
今の教育の影響なのか、テストで良い点をとるために、わかる事ができる事の様に解釈
されがちになっている。
わかる事とは理解することであり、できる事とは理解したことを自覚しそれを自分のも
のとして展開できることなのである。
わかる事とできる事の間には、とても大きな隔たりがあるのである。
それは、こんな身近な例で明らかである。我々誰もが経験しているところの、自転車の
運転習得や水泳技術の習得した時を考えてみるとよくわかる。自転車運転や水泳習得は
、説明書を何百冊読んで理解したところで、できるようにはならない。これを習得する
には、できるものからできないものへの伝授以外に方法はないのである。できた瞬間と
いうのは、自分の中に眠っていた能力が掘り起こされて瞬間なのである。こう考えただ
けでもできる事の重要性は明らかである。
世の中の芸術の創作、技術の進歩、学問の向上のいずれもが、精進した人たちが、でき
る事を積み上げた結果なのである。だから私たちの生きて行く上での心がけとして、わ
かる事で留まってしまわず、良き師についてできる事の積み上げに日々励んで行きたい
ものである。